ダニエルさんは実際ソムリエとしてどういう活動をされているんですか? ソムリエは世間一般ではレストランで働いているイメージだと思うのですが、自分も含めて、
転職をして酒屋などでワイン選びのお手伝いの仕事もしている人もいます。そこで私はワインの管理・販売も含めて接客をしてます。
今は基本的にこちらのお店にいらっしゃるんですか? はい。以前は海外のワイン生産者から直接ワインを買い付ける仕事もしてましたが、今は現場で色んなお客様を相手に接客していると、直接お客様の声が聞けるので、この現場での仕事が気に入ってます。 以前はどのようなレストランお勤めだったのですか? 父が以前、イタリアンレストランを経営していたことがあって、学生の時はそこで手伝いをしてました。 そのときは作るほうで? 作るほうとサービス両方。本格的にレストランに入ったのは卒業後で、 和食レストランに勤務していました。 和食とワインですか?組み合わせが面白いですね。 ええ。ワインとお料理の組み合わせとしては、洋食に限らず、エスニック料理、和食など、
合わせると美味しいワインはなにがあるかと相談されることも多いです。 お料理に合うワインを考えるっていうのが、私は本当の基礎的な肉料理には赤ワイン、 魚料理には白ワインということしか、わからないんですけど、例えばパクチーにはこのワイン、 とか和食にはこのワインとか、どうやって選ぶんですか? 決め手はやっぱりその料理の味付けですよね。たとえば刺身には醤油が一般的ですが、
しょうゆは赤ワインが意外と相性が良いです。魚には白というイメージですが、醤油を付けて食べると意外と赤が合う場合もあります。 |
自分で実際に飲んでみてパクチーとかも食べてみて、組み合わせとか考えるんですか? いえ、ほとんど勘ですね。(笑)ただ、マリアージュ(料理とワインの相性)にはある程度原則がありますから、
白ワインや赤ワインも含めて、軽い料理には軽いワインを、重い料理には重いワインを、クセのある料理にはクセのあるワインを、
といった具合に想像してみてみます。 毎回一本づつ空けれるわけでもないですもんね。 そうですね。だからある特定の産地のワインだと、ある程度そこの特徴が出ているので、 知識があるだけでも、そのワインを空けるまでもなく、大まかには選定できてしまいます。 じゃあ味覚というより、左脳というか論理的なものなんですね。 |
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そうですね、論理的でもあり、感覚の世界(右脳)も大事だと思います。 ソムリエの方って舌が命のようなイメージがあるんですけど、 はい。特に嗅覚を鍛えて、その香りを記憶しておくことですね。 そこを研ぎ澄ますために普段気をつけてることとかありますか? 普段から意識して、色々な香りに敏感でいよう。と、心掛けています。自分のまわりの些細な香りにでも、「ここ、なんか臭うね」と口にだして言ってみたり(笑) いい意味でも悪い意味でも大変ですね。 ええ。結構、人の臭いや香水には敏感ですね。 電車乗ったりしたら大変ですね。 昔はよく香水売場で香水を嗅ぎ比べたりしてたので、知ってる香水を付けている人とすれ違うと、 「あ、この香水は!」と思っちゃいますね。小さい時から香りを嗅ぐのが好きというか、癖で、ありとあらゆるものをクンクンしてました。 じゃあ、自分の香水にもこだわりあったりするんですか? プライベートでは季節に応じて香水を使い分けていますが、仕事の時はつけないですね。 食べ物やお酒を扱う接客業としてはつけないのが常識ですし。 |
1,000円のワインを買って、それが1,000円相当の味だったら、「まあ、こんなもんだな」って普通思いますよね。 ワインってすごくピンきりで、すごく高いワインもありますけど、やっぱり値段と味は比例していますか? いや、必ずしも比例しないですね。すごく名前が通っているワインとか、 年間の生産本数が少ないものとか、全世界から人気がある高級ワイナリーのものとかはブランドの世界になっていきますね。 素人からしたら、特別な日には高いワインをとかそういう発想なので、 そういう日にアドバイスいただけるとうれしいですね。 はい、いつもそのように心がけています。 抑えめな値段でもいいものって、見極めつかないし。 そのために私達がいるので、大いに相談して下さい!(笑)
それはありますね。 ホストクラブで良く飲まれている、某有名シャンパンは世間一般でよく認知されていると思いますが、
あの値段を出して飲むなら、私はお客様には3000円台くらいのシャンパンをお薦めします!
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実際に現地に色々いかれたりするんですか? いえ、本当は凄く行きたいのです。ですが、輸入を専門にしている取引会社さんがいるので大半はそこから買ってます。
ワインを発掘していく場所はどこをメインにしていく予定ですか? フランスやイタリアがいいですね。スローライフにあこがれているもので(笑) |
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いつごろからソムリエになろうと思ったんですか? 実ははじめはソムリエになろうとは思ってなかったんですよ。 以外に思われるかも知れませんが、ワインも最初はあまり興味がなかったんです。 でも家庭では常に食卓にワインが置いてありましたね。 もうワインがあるのは当たり前な感覚ですね。 そうですね。小さい時は水で割って飲んでました(笑)
でもこれってフランスの家庭では当たり前なんですよ。 レストランに勤めているときに、もっとお客様に伝えられるようになりたいということでソムリエになられたと。 そうですね。レストランに勤めていた当初、お客様にお薦めは何って聞かれてもすぐには答えられず、
悔しい思いをしました。 レベル的にはエキスパートの次がソムリエですか? レベルはそれ程変わりませんが、世間のステータス的には、
ワインエキスパート→ワインアドバイザー→ソムリエの順だと思います。 |
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最後に、ダニエルさんにとってのワインとはなんでしょうか? ワイン好きの仲間達とよく一緒に飲みに行ったりなどしていますが、
私も当然その一員としてワインが大好きですが、ワインが大好きというだけではなくて、共通の趣味を持った仲間がどんどん増えていく、
そしてその仲間達が自分の人生に大きく関わっていくという、その輪の中での繋がりを実感する事が好きなんですよね、やっぱり。
まさに「類は友を呼ぶ」ということわざ通りです。 お話聞いていて、料理に合うワインっていうのはすごく教えてほしいと思いました。 普段あまりワインを飲まない、飲めないという方でも、香りだけでもいいので、大きめのグラスに注いで、 くるくる回しながらクンクンしてみてください(笑)。食欲が増進されるだけでなく、会話も弾み、 その場が平和的なムードになっていきますから。ワインって生活の潤滑油だと思うのですよね。 最後に素敵な名言をいただきました!ありがとうございました!! | |